(17.2.8更新)

 

シミュレーションの前提

 

(1)発電量

  1年間の発電量は、どの風速が1年間で何時間ふくかというデータとその風速での発 

 電出力を掛け合わせたものを積み上げて求められます。

  リパワー社のMD77の性能と北条町の風の状況とを照らし合わせると年間で1基あ

 たり、2,954MWhの発電をします。これは、平成13年と同じ風がふき、風車が故

 障しなければ、これだけの発電量が得られるという数字です。

角丸四角形: ※参考
  @1年間中、ずっと6m/sの風速がある場合
  A半年間12m/sの風がふき、残りの半年は風がなかった場合
   どちらも平均風速は6m/sですが、1年間の発電量は全く違います。
    @  241kw×    8760時間=2,111MWh
    A1,467kw×(8760÷2)時間=6,425MWh
 
このように夏場に風がなくても、冬場に強い風が吹けば、同じ平均風速ならば、発電量はかえって多くなります。
 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


(2)北条町の風の状況

  平成13年と平成14年の2年間、北条オートキャンプ場で風況を観測しています。

 70m地点での平均風速は、平成13年が5.68m/s、平成14年が5.8m/s

 でした。上の発電量は、平成13年の風のデータにもとづいて算出しています。

 

 

(3)リパワーMD77の性能

風速

発電出力

風速

発電出力

(m/s)

(kw)

(m/s)

(kw)

1.0

0

8.0

594

2.0

0

9.0

846

3.0

2

10.0

1,100

4.0

44

11.0

1,318

5.0

129

12.0

1,467

6.0

241

13.0〜20.0

1,500

7.0

396

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(4)利用可能率

  風車が故障などによって停止すれば、当然、発電量は減ります。シミュレーションで

 は、風車が故障していない状態の割合利用可能率として表しています。

 

 

(5)風車の故障の原因

  先進事例による風車の故障の原因は次のとおりです。

 

  制御機器、駆動系、電気品、制御ソフトなどの不調による故障が半分以上を占めてい

 ますが、このほとんどが、きちんと対応すれば、短期間で復旧する故障です。リパワー  

 社の風車の保守管理会社を県内に設置し、故障が発生してから対応するまで平日の昼間

 は1時間以内、夜間休日は8時間以内で対応するようになっています。

 

  落雷については、一度、大きな被害が発生すれば、たとえばブレード(羽根)の交換

 など長期間の停止となる可能性があります。復旧費用は町村建物共済などの火災保険に

 加入する予定としていますので、全額、保険で補てんされます。また、最近の大型風車

 は落雷に対する改良が進んでいます。石川県の例では、大きな雷によってブレードが損傷

 し、復旧に数ヶ月かかったことがありましたが、その後、対策をほどこしたことによって、

 100回以上落雷があったにもかかわらず、一度も被害をうけていません。

 

  シミュレーションでは運転開始後2年目以降の利用可能率を90%でみています。これは、

 9基全ての風車が1ヶ月以上、停止するという前提です。次の事例でもわかるように、

 安全をみた数値であると考えます。また、運転開始から1年間は初期調整などで利用可能

 率が低下することが予想されるため、70%としています。

 

 

【先進事例での故障等による停止率】

設置場所

定格出力

(kw)

利用可能率

故障原因

岩手県平泉町

490

99.85%

 

神奈川県三浦市

400

99.02%

 

北海道稚内市

225

99.76%

 

北海道上ノ国町

500

94.41%

コンピュータ、通信系統不良等

静岡県大東町

230

98.30%

ギヤ軸破損

長崎県小長井町

300

99.53%

 

群馬県吉岡町

300

96.00%

制御油圧低下

新潟県能生町

225

96.44%

電流低下等

石川県鹿島町

600

65.52%

落雷事故で2ヶ月停止

熊本県五和町

300

98.77%

計算機故障等

宮崎県北方町

750

92.64%

電気系統のトラブル等

沖縄県北谷町

490

89.51%

制御回路の故障等

出典:NEDO風力開発フィールドテスト事業のデータ収集・解析(平成11年度版)

 

【リパワー社の風車の実績】

設置場所

定格出力

利用可能率実績

秋田県

1500kw

99.4%(平成15年3月〜7月)

  

 

 

(6)売電収入

 シミュレーション1

   1 年 目:2億9百万円/年

    (2,954MWh/基×9基×70%(利用可能率)×kwあたり売電単価

   2年目以降:2億6千9百万円/年

    (2,954MWh/基×9基×90%(利用可能率)×kwあたり売電単価)

 

 シミュレーション2・・・天候等の原因で発電量が1割減ったと仮定した厳しい試算

   1 年 目:1億8千8百万円/年

    (2,954MWh/基×90%×9基×70%(利用可能率)×kwあたり売電単価)

   2年目以降:2億4千2百万円/年

    (2,954MWh/基×90%×9基×90%(利用可能率)×kwあたり売電単価)

 

  ※売電単価については、15年間、単価据え置きで購入していただくよう、中国電力

   と町の間で確認書を締結しています。単価は、現時点で全国的にも最高の単価です。